〜抑圧された感情と向き合うということ〜
私たちは、日々さまざまな感情を抱えて生きています。
嬉しい、楽しい、悲しい、腹が立つ、寂しい……。
でもそのすべてを、素直に表に出せる人は、どれくらいいるのでしょうか。
特に子どもの頃から「いい子」であることを求められてきた人、
私のように母親から、直接的な言葉ではなく態度で感情を抑えられた人、
家庭や職場などで「感情を出すのはわがまま」と言われてきた人は、
知らず知らずのうちに「感じること」自体を我慢するクセがついているかもしれません。
■ 抑圧された感情は、どこに行くの?
「感じないようにしてきた」「怒りを見ないようにしてきた」
それらの感情は、消えてなくなるわけではありません。
ちゃんと心の中に「そのまま」存在しています。
そして、タイミングやきっかけ次第で、思いがけない形で噴き出してしまうことも。
たとえば、なぜか涙が止まらない。
ちょっとした一言で傷ついてしまう。
人との距離がうまくとれない。
自分の気持ちがわからなくなる。
私の場合は「自分の気持ち」があることが
そもそも分らない状態でした。
「自分」を出すのは悪だと思っていたんだと思います。
そんな私は定期的に感情を爆発させていました。
それは、抑え込んできた感情たちが「もう無視しないで」と叫んでいるサインだったのかもしれません。
■ 感情に「いい・悪い」はない
怒りも、悲しみも、嫉妬も、すべては自然な人間の反応。
本来は「生きるため」に備わっている大切なセンサーです。
それを「感じちゃいけない」「出しちゃいけない」と思い込んでしまうと、
自分の本音がわからなくなっていきます。
でも、大丈夫。
感情は、ひとつひとつ「感じてあげること」で癒されていきます。
■ 少しずつ、自分の気持ちに耳を傾けてみよう
感情を感じることに慣れていない人にとっては、
「自分の本当の気持ち」すら難しく感じるかもしれません。
そんなときは、こんなふうに問いかけてみてください。
私、本当はどう感じてる?
嬉しい?苦しい?なんでそう思うんだろう?
子どもの頃の私だったら、なんて言うかな?
私は毎朝鏡に向かって
自分に集中する時間を作っていました。
数分でもどこかに行ってしまった
自分の感情たちを自分の中に戻す行為
みたいなことを習慣としていました。
日記みたいなノートに
書き出すこともよくしていました。
頭の中では整理できない感情が、書くことで少しずつ整理されていきます。
■ 感情を感じることは「弱さ」ではなく「強さ」
抑圧してきた感情に気づき、それを少しずつでも認めていくこと。
それは決して「後ろ向き」な作業ではありません。
むしろ、自分自身との深い信頼関係を築いていく、力強い一歩です。
感情はあなたの「一部」であり、決して敵ではありません。
心の奥にしまいこんできた「本当の声」に、
優しく耳を傾けてみませんか?
きっと昨日よりも今日
今日よりも素敵な明日がやってくるはず

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